プラスチックの利幣
便利さの裏には・・・
ペットボトル、スマートフォン、ビニール袋…
このようにさまざまなものに使われているプラスチック。そんな身近なものが現在大きな問題となっている。本記事では、プラスチックの利便性とその裏にある危険性について記述する。

プラスチックのメリット
まずは、プラスチックの利点についてみていく。
ここまで利用されるに至った理由の1つに使いやすさがあげられるだろう。プラスチック以外の素材に紙、布、木材、金属などがある。これらの素材は、水に弱かったり、加工に手間がかかったりする一方、プラスチックは、高分子物質を原料に形作られたもののため、任意の形のものを大量に生産できる。また、大変軽く、さまざまな性質を付与することができるのだ。もちろん、熱に弱い、傷がつきやすいなどのデメリットもある。しかし、最初に羅列したペットボトルなどの熱をかけることがなく大量に消費されるものにおいては、メリットが非常に大きく働く。このことだけを聞くと多くの人が多くの商品にプラスチックが適していると思うだろう。そこで、次の章ではその考えを180度変えてしまうようなプラスチックの問題点について触れる。
2つの問題点
先述したように、プラスチックは多くの商品に適している。しかし、この利便性の裏に大きな問題点を抱えているのである。
1つ目の問題点は、難分解性だ。マイクロプラスチックという言葉を聞いたことがあるだろうか。これは、プラスチックが分解されにくいために引き起こされている。本来、ごみが廃棄されても自然由来のものであれば、分解され跡形もなくなってしまう。しかし、プラスチックのような人工のものは、長い間その形を維持する。紫外線などにより、やっとのことで分解が起きても小さくなるだけでなくなりはしないのだ。この性質が海洋汚染を引き起こしているのである。環境省によると毎年約800万tのプラスチックが海洋に放出されている。この量が分解されずに何年も浮遊し続けると思うと恐ろしく感じないだろうか。知っている読者もいるだろうが、このプラスチックによってカメやクジラなどの海洋生物が死亡した例がある。私たちは陸上に住んでいるのだし関係ないと思うかもしれない。実際は、関係ないことはない。今では、水道水にもマイクロプラスチックが含まれている。そのため、マイクロプラスチックは人間の体からも検出される。イタリアの研究チームの調査では、血管中のプラスチックによる心臓病のリスクが4.5倍という結果も出ているのだ。
ここまで、難分解性という問題点を記述してきた。少しは難分解性の危険性をわかってもらえただろうか。次は、難分解性と合わさることにより危険性が増す問題点について記述する。
2つ目の問題点は、添加剤だ。添加剤とは、プラスチックが熱や紫外線により劣化するのを防ぐためにプラスチックに添加される化学物質のことである。この化学物質には、内分泌かく乱作用を示すものがあるのだ。内分泌かく乱作用を知らない読者のために、以下に環境省の定義を示す。
「内分泌かく乱作用」とは、生体の複雑な機能調節のために重要な役割を果たしている、内分泌(系)の働きに影響を与え、生体に障害や有害な影響を引き起こすこと
引用元:環境省HP
文章で、有害な影響といわれてもわかりづらいだろう。そこで、事例を挙げて説明していく。奇妙な毒性を知ってもらうために、ヒト以外への影響から見ていこう。人以外の影響で主たるものは、オスにメスの特徴が現れるメス化という現象だろう。2000年代初頭にイギリスの河川で行われた調査ではローチという魚のオスの精巣に卵がつまっているメス化が確認されている。内分泌かく乱作用により、女性ホルモンが分泌されたのと同じ状況になるのだ。ちなみに、オス化もある。しかし、メス化が起こった事例が多い。少しは奇妙な毒性をわかってもらえただろうか。ではヒトへの影響についてみていこう。ヒトでも、同じように女性化が起きている。ヒトの場合、精巣に卵ができるわけではなく、精子の数が減少するのである。また、愛知ユニットセンターの調査によると、市販の弁当や冷凍食品の摂食頻度と妊娠の死産と関連があることが認められた。すなわち、プラスチック容器の使用が死産につながる可能性があることを示している。

私たちにできること
ここまで、プラスチックの利点と問題点について記述した。以上の2つの問題点を踏まえ、プラスチックへのイメージはどのくらい変わっただろうか。利便性の裏にこのような危険性を秘めていたのだ。プラスチックに代わる製品が少なくプラスチックがあふれている現代で、完全にプラスチックを遮断することは不可能であろう。しかし、利用を必要最低限にすることは可能である。例えば、マイボトル、マイバッグなどの使用がある。また、添加剤は油に溶けやすいという性質がある。そこで、油製品はなるべく紙や瓶のものを買うなどである。ここまで、さまざまなことを述べてきたが何が言いたいかと言うと、私たち消費者が正しく選択をして、自分の身を守る必要があるということである。このブログを機に、正しい知識を身につけていってもらえたらと思う。


