THE SOWERS 太陽光発電に挑む二児のパパ(後編)

THE SOWERS 太陽光発電に挑む二児のパパ(後編)

THE SOWERS】No.1太陽光発電に挑む二児のパパ

 Sustainable note主催、取材記事シリーズ【THE SOWERS】!!ブログ記事51投稿目も引き続き、個人事業で太陽光発電所を作った二児のパパ、小川俊佑さんに独占インタビュー!!

前回に続き再エネの“リアル”に迫ります。

【プロフィール】

小川俊佑:1978年生まれ。

2002年から電機メーカー資本のファイナンス会社に勤務。営業部門において不動産業向けや半導体関連などの製造業向け営業に従事。経営企画、営業企画部門において中期経営計画の策定や新規事業開発に従事。関連会社の取締役も務めた。

2025年に電機メーカーに転じ、新規事業部門の戦略企画に従事。

また、副業許可を得て個人事業主としても活動。太陽光発電所の開発、投資家への売却実績がある。現在は、まちづくり領域、海洋・水産領域、農業領域における事業立ち上げを探索中。技術評価に関する共著がある。

【目次】

  • 転職もステップアップに!
  • 再エネ転換はできるのか…
  • どうなるペロブスカイト!
  • パネルの買い替えは?
  • データをリアルタイムで見られる?!
  • 今後の展望について


Interviewer so_taro_ / to_i

to_i:

 では交代させていただきます!

to_i:

 質問者変わらせていただきますね。早速ですが、この春ご転職されたとお聞きして、よろしければなぜ(某電機メーカー)に転職をしたのかを聞きたくて。

小川さん:

 そうゆうことですか。いやそれは…

to_i:

 環境に関係あるのかなっていう。

小川さん:

 ああ環境と関係はありますね。環境関係を自分でやっていましたって言ったら…まあそうですね求人が一応、環境のところもあるし…まあちょっと幅広いんですけどね。幅広いけど、環境のところも含まれていたんでまあそれも確かにありますね。

so_taro:

 今入った部署とかもそっち系ですか?

小川さん:

 そっち系ですね!

to_i:

 じゃあ今後もかかわっていく感じですかね?

小川さん:

 そうですね仕事でもかかわっていく感じですね!

so_taro:

 もともとはあれでしたっけ…投資会社でしたっけ?

小川さん:

 もともとは法人向けの金融をやっている会社ですね。

so_taro:

 そこからあれですよね?資金調達をして今の太陽光発電につなげた感じですよね?

小川さん:

 そうそう勤務先に売ったていう(笑)。さっき言っていた売却したっていうのは勤務先にってことですね。あの最初は勤務先のライバル企業が買うって言ってきていたのでそちらに売ろうかなって思っていて会社に言ったら「そこに売るぐらいならうちで買う」って。

to_i:

 奪い合いが起こったのですね(笑)

小川さん:

 そうそう奪い合いが(笑)

to_i&so_taro:

 へー

to_i:

 では次の質問に行かせていただきます。再エネ転換が可能かどうか知りたくて、実際に太陽光発電をやってみて再エネ転換がどうなのかの意見を聞きたいです。

小川さん:

 やっぱり電池次第ですね。電気をどう貯めるのかっていうそこの技術次第だと思います!それがないとやっぱり再エネは太陽光も風力もそうですけど不安定電源になってしまって、電力ってやっぱり需要とマッチさせないと全部落ちちゃうっていうかそこですよね~

そこがあるんでやっぱり電池が進化しないと、それ次第で可能性はあると思いますね。

to_i:

 今使っている電池とかってありますか?

小川さん:

 今は、自分の発電所では蓄電池は設置していないのです。

ただ、畜エネという観点がかなり注目を浴びてきていて、将来的には再エネで発電した電気を水素に転換してエネルギーを蓄えるという方法が普及する可能性もありますが、足下では、EVの電池に用いられるリチウムイオン電池を使用した系統用畜電所が増えてきています。

to_i:

 結構いい感じに?

小川さん:

 そうですね系統用蓄電池。むしろ投資商品になりつつありますね。ネットたたくと出てきますよ。価格5億円、電池容量何キロワットみたいな感じで(笑)。

to_i&so_taro:

 へー!そうなんだ。

小川さん:

 まあだんだんそういうのが出てきているし、リチウムイオン電池の蓄電所より大きいやつだとNAS(ナトリウム・硫黄)電池とかいろいろあって、その辺は今結構熱い領域だと思います。現状のリチウムイオン電池の次だと全固体電池が実用・量産化されると結構インパクトは大きい!今、自動車向けに量産化に向けた開発競争が激しくなっているんですよ。

so_taro:

 あー!はいはい。

小川さん:

 国内ではトヨタやパナソニックなどが開発を進めています。

so_taro:

 主な用途はやはりEVですか?

小川さん:

 EVですね。10分ぐらいでフル充電でき、充放電の繰り返しよる劣化もしずらいんで、全固体電池の量産化が上手くいったらEVの普及が断然進むと思いますね。現状のリチウムイオンバッテリーでEVは充電時間や充電インフラの整備、航続距離の問題でなかなか普及しずらい要素もあるけど、その状況が変わってくると思います!

当然、EVに限らず、畜エネの観点でもインパクトは大きいと思っています。

to_i:

 なるほど~

to_i:

 次の質問はペロブスカイトの可能性についてですね。最近有名になってきてるじゃないですか。どう思いますか?

小川さん:

 可能性はあると思います。どうやら価格を抑えることができるようなので!製造工程も塗料のように塗って作れるらしいので、それであれば価格を抑えることができますし。あと材料は何になるかですけど…一応、今ヨード(ヨウ素)を使うっていうのが一番注目されていますけど、ヨードは日本が自給できちゃうっていうか日本はヨードの産出量がチリに次いで二番目に多いんですよ。日本においては8割が千葉県で産出されています。因みに、ヨードってあれです…うがい薬のやつです。

to_i&so_taro:

 はいわかります。

小川さん:

 ヨードは、じつは九十九里浜で採取しているんです。余談なっちゃうんですけどヨードはかん水といって海藻の化石というか、いわば原油のなりそこないのようなものなんですね(笑)。

to_i:

 あーそういうことなんですね。

小川さん:

 というのがあって、太古の昔は海底であった九十九里浜の地下からかんすいをくみ上げているんですよ!実は天然ガスも九十九里からとれます。

to_i&so_taro:

 へー

小川さん:

 古代の海水の中にヨードが入っているからそれをとって。

to_i&so_taro:

 へー

小川さん:

 かん水のくみ上げが九十九里浜の地盤沈下要因の一つとして指摘されていて(笑)。

to_i&so_taro:

 へーなるほど!そうなんですね!

小川さん:

 今は、かん水のくみ上げは、規制によって地盤沈下が著しく顕在化しないぐらいにはコントロールされているですけどねちょっと余談だったんですけど(笑)。まあ原料が国産で賄うことができるから注目されているっていう。課題もまだまだあるようで、耐久性が10年もたないのでは、ともいわれているんでその辺の技術的な進展がどうなるかって感じですね!

so_taro:

 太陽光パネルって鉛が含まれているじゃないですか。

小川さん:

 そうですね鉛などの重金属が含まれていますね。

so_taro:

 それこそあれですよね…リサイクルなどの法制度をしっかりとすれば解決することができるっていう…適切な処理すれば大丈夫なんじゃないかっていう。

小川さん:

 うーん大丈夫だと思うし、やはりメインは鉛を使わないように技術で何とかするべきっていうのは思いますし、チャンスでもあると思います。最近の太陽光パネルはシリコン系が主流だけど、以前は化合物系のシェアも高かったんですよ。化合物系はカドミウムを使用しているものもあります…。太陽光パネルで使われる際にはカドミウム化合物なので、カドミウムそのものとは毒性は異なるし、流出防止の対策はされていますが、カドミウムはもちろん重金属で身体に悪いしイタイイタイ病の原因物質なんで、環境流出させないように、メーカーが使用後の回収も配慮してビジネス展開しているようです。

シリコン系も鉛は使うので、技術革新による代替材料の開発や、リサイクルの仕組み作り、その両方が進展していくんじゃないかなっていう期待はあります。

to_i:

 さっき聞いているときに気になったんですけど、40年太陽光発電を使用するとおっしゃっていたじゃないですか?それで、太陽光発電って今もなお進歩し続けていると思うんですね?効率が上がっていくと思いますが、効率の良い設備にしたほうがいいのか、そのまま使い続けるほうが良いのかどっちとかありますか?

小川さん:

 そこに関しては、完全にお金、投資目線の世界になってしまうっていうのがあって、その発電所の状態や状況によるかなって思います。今それ、「リパワリング」という言葉でいわれていて、例えば、竣工後10年たってもうちょっと発電効率をよくできないかを見直すっていう概念があるんですよ。それは投資対効果で計ってどうするのか決めていますね。具体的には投資して変えたほうが稼ぐお金を最大化できるのであれば投資して換えるし、メリットがないのならばそのまま引っ張っていくっていう、今そんな感じですね大体。

to_i:

 お金が関係ないのならば変えたほうがいいということですよね?

小川さん:

 そうですね!この辺ある意味、工場への投資と同じですよ。企業が工場に追加投資をする時に何を目的とするか、という議論と同じで、例えば、生産性は変わらないのに、設備をきれいにするのにお金をかける必要があるのかどうかということですね。基本的に企業は儲けが無いと存続できないので。ただ最近だとESGや環境の観点が強くなってきていて、お金だけで見た場合の投資対効果が変わらなかったとしても、二酸化炭素排出量を減らせるなら、投資しようかってなってはきていますね。

to_i:

 そうですか!それと、九十九里浜のどのような場所に太陽光発電をやられているのですか?

小川さん:

 九十九里は平野なので、平らな場所でやっています。もともとは湿地などですね。

so_taro:

 結構、海は近いんでしたっけ?

小川さん:

 近いですよ。

so_taro:

 潮風とかの影響とかはないんですか?

小川さん:

 ありますよ。塩害はあるんで、そんなに意識していないんですけど。一応パネルが塩害にも耐えられるやつを設置しています。

so_taro:

 そんなのあるのですね!

to_i&so_taro:

 へー!

小川さん:

 パネルももっと安いのもあったけど、それは使わなかったですね。ある程度塩害の実績があるものを使いました。結果、(大手電子部品メーカー)のものを使ったんですけど、金額だけでなく性能的なものも考慮しましたね。

so_taro:

 へーそんなのあるんだ!余談になってしまうんですけど、最近花火のすすが家庭の太陽光発電に上るからなくなっているらしいですよね!だからそういうのあるんじゃないかと思って..。

小川さん:

 ほぼ影響ないと思いますよ(笑)

so_taro:

 え!?発電効率が下がるとかじゃないんですか?

小川さん:

 それそんなに気にしなくてもいいんじゃないかなー。

so_taro:

 そうなんですね!

小川さん:

 わかるんですけどねイメージはわかるんですけど、実際、定量的に見たら大したことないと思う..それなら花火楽しんだほうが絶対いい!

so_taro:

 年1回ぐらいですもんね(笑)

小川さん:

 どうせ風でとんでっちゃうだろうし(笑)

so_taro:

 確かに(笑)

小川さん:

 余談になっちゃうんですけれども、発電所にはそんなに頻繁に行ったりしないんですが、遠隔で状態は見ていてですね。

so_taro:

 カメラを設置してとかですか?

小川さん:

 いや発電量を…

so_taro:

 発電量か…

小川さん:

 うん!

so_taro:

 へーすごい!専用のアプリとかですか?

小川さん:

 いやあのアプリにはなっていなくて、WEBにログインして…今、2 kwしか発電していない…今天気が悪いんでしょうね。

so_taro:

 へー!リアルタイムで見れるんですか?

小川さん:

 10分おきに更新ですね。1日の発電量の推移も見られます。日によって全然違うんですよ。

so_taro:

 やっぱり日中の日が一番上っている時間がいいんですか?

小川さん:

 そうですねでもやや東に向けたんで…ピークは11:30くらいですかね。

to_i&so_taro:

 へー!

小川さん:

 季節によって変わるんですけど、真南に向けたらピークは12:00くらいですね。でもあれか..日本は明石市が12:00ちょうどで南に来るから、東のほうでは少し早いんですよね。こういうのそれが見れて面白いですよ(笑)。ああやっぱ早いんだってなりますね(笑)。場所によって12:00ってやっぱ違うんだよなって、そんな感じで年とかも見れますね。2月は結構よかったですね。

so_taro:

 面白いですね(笑)。一番いいときはいつですか?

小川さん:

 一番いいのは6月の夏至が晴れた場合ですね。

でも気温が高くなっちゃうと効率が落ちちゃったりする。

to_i:

 発熱しちゃいますもんね。

小川さん:

 そうですね。こんな感じで結構見てまして、異常値を探したり、エクセルで劣化率計算したりしてますね。

so_taro:

 大変じゃないんですか?

小川さん:

 いやでも、時間とられるけど楽しい(笑)。

so_taro:

 そういう方じゃないとできませんよね(笑)

小川さん:

 結局、ほんとうに楽しければ、あまり苦にはならない。なんてことないんですよね。遊んだり休んだりする時間の確保は当然必要だけと、必ずしも時間がどうこうっていうだけじゃないんだなって(笑)仕事なんだけど遊びでもあるというか。

so_taro:

 なるほど!それを土日とかにやってるんですか?

小川さん:

 そうですね。ちょうど決算もやってるんですよ、今確定申告の時期だしこれは自分でやらないといけないんで💦でもたのしいですけどね(笑)。

so_taro:

 本当すごいですね!みんな嫌がるですけどね(笑)。

小川さん:

 規模は全然違うけど勤務先の会社も同じ事をやっているわけだし、それと同じような事を自分も個人でやるからなんか、楽しいです(笑)。もともと商学部の会計関連をやっていたから、だから決算は自分でやりたいぐらい(笑)

to_i&so_taro:

 (笑)

to_i:

 じゃあ最後に話は変わりますが、今後の展望を聞かせてください。

小川さん:

 それは再エネのことですよね?

to_i&so_taro:

 いやなんでも思っていることでお願いします。

小川さん:

 課題意識として、再エネの開発をやっていきたい。

まあ再エネというより過疎地の負け不動産が増えてきちゃっている。そこの活用にフォーカスしてやっていきたくて、やはり再エネというのは大きな切り口になる。あと、試験的ですがアボカド栽培をやっている。

so_taro:

 そんなこと、やられているんですか?初耳です!

小川さん:

 まだ試験的にですけど、温暖化が進むと日本でもとれるんじゃないかって思って…

so_taro:

 今度、記事書こうと思ってたんです!いまアボカドによって戦争とか起きてるじゃないですか…

小川さん:

 そうですね。

so_taro:

 そう。だからアボカド戦争ってテーマで書こうと思ってて、そういう意味では日本で作れるなら面白いかもしれませんね!

小川さん:

 おっしゃる通りアボカドすごい水使うんですよ!

だから日本は向いてるんじゃないかと思って、それにほぼ輸入じゃないですか。輸入する時にはポストハーベスト農薬を使うので、それを嫌う方もいらっしゃるんですよね…国産でやればそういうのもなしで行けるんじゃないかなっていう。その分価値としては上がんじゃないかなっとか..。話すと長くなっちゃうけど…九十九里でやる意義っていうものもあるんですよ。地域の街並みをそのまま生かせる!九十九里の街並みはマキの木の生垣が有名で、海洋に面しているので、風が強く、風よけとして昔から植えられてきたんです。アボカドは風に弱いんで、例えば生垣がある家が空き家になったらそこをアボカド畑にすれば、生垣を残す理由になる。そうすれば地域の景観を守りながら使われなくなった土地で収益を得られるようにできるって考えたりしていて、自分が保有している太陽光発電所も、景観をなるべく壊さないようにマキの木の生垣をそのまま生かしてやってるんですよ!色々やりながらって感じで、展望はいっぱいあるんですけどね。

so_taro:

 風が強い言っておっしゃっていましたけど、風力発電は個人でやることは可能ですか?

小川さん:

 あんまり…。機材の故障のリスクが太陽光より圧倒的に高いので💦一回壊れてしまうとその間発電しないし、部材もヨーロッパから持ってこないといけなかったり、個人でやるにはリスクが高いという判断ですね。先ほど太陽光は40年くらいかどうするって言いましたけど、風力は動力部分があるから、太陽光発電よりは修繕などで追加投資する機会が多くなるんじゃないかと…

so_taro:

 そうなんですね…話変わっちゃうんですけど、先程、子育てとの両立の質問をしたと思うんですけど、休日の1日のスケジュールはどんな感じですか?

小川さん:

 休日は日によってバラバラですね。午前中は子供の習い事の送りをしてからジムに行って、迎えに行って、帰ってきて、午後は公園に遊びに行って、夜は本読んだり個人の仕事したりですね。

so_taro:

 まさしく両立ですね!

小川さん:

 平日は仕事に行って、帰り道に子供を保育園に迎えに行って、ご飯を食べさせ、残った仕事を10時くらいからやったりしてますね。

so_taro:

 大変ですね…

小川さん:

 大変は大変だけどこれがあまり苦にならないんだよね(笑)サラリーマンの仕事も苦にならない!やらされ仕事みたいな腑に落ちない仕事をやるのはいやだけど、やるべきだしやって行くぞ!と思えれば、仕事は残業しても平気ですね!(※注 この感覚は自分においては確かにあります。但し、ここから一番重要な事を書きますが、人には当然限界はあるし、人それぞれ許容範囲や限界も異なります。やりたい仕事になかなか巡り合えない方もいると思いますし、そもそも、仕事が嫌いな方もいると思いますが、それも尊いと思います。また、休んだり、遊んだり、何もしなかったり、する時間は良い人生を送るうえで必須です!私も大好きです!自身の心身を傷つけるような無理は絶対にしてはいけないと思っています! By小川さん)

so_taro:

 そんなもんですかね(笑)。大学生の僕らには耳檻の情報ですね(笑)。では宴もたけなわですがこれにて取材は終わりにします!

to_i&so_taro:

 ありがとうございました。

小川さん:

 ありがとうございました。

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